SLEEPの新譜だよ、って言われたらもれなく信じてしまいそうな真性DOOMサウンドを燻らし落とす、ボストンのトリオによるデビュー・フル。真新しい側面などサラサラ無いのだが、にも関わらずこの音は最強。聴衆が求むる旨味エキスを完璧に吸収して繰り出される爆音に、脳味噌蕩けまくりでホップ・ステップ・トリッピン。
7分弱〜10分をかけて敷き述べられる5つの楽曲は、いずれもその導入部に触れたが最後、音が鳴り止むラストまでのお付き合い必至。えずくようなドス黒いベースライン、涅槃へと連れ去る反復唱和、咆哮するギターに降り注ぐクラッシュ・シンバルの恍惚まで、このジャンル固有のパーツそれ自体の押さえも確かながら、その展開に係るセンス及び齎される恍惚は、個人的にSLEEPの諸作を凌駕して聴こえる。
蹲る闇深さから、切り拓きドライヴする合奏へと遷るグルーヴ感、紫煙めいて立ち昇る歪んだギター・ソロの介入に脳味噌がグラグラとする酩酊感、神聖を垣間見るような危ない錯覚、、、それら全てがもれなく具現化されて立ち昇る完璧な音像。メンバー全員が10代というのがマジで信じられまへん。
http://www.myspace.com/beholdtheelder