DRUMS ARE FOR PARADES/Master

★★★★

確実にその売り上げに悪影響しそうなジャケットはさておき、例えてみよう。

HELLAが東洋呪術的なストリングス隊を従えたらこんな風になるのでは?

というサウンドを展開するベルギーの3ピースによるデビュー盤。のっけから遮二無二畳み掛けるエレクトリックな変拍子と、これまたノイジーにエフェクトがかったリズム隊の掛け合いもといド突き合い。冒頭からおっ拡げられるexperimentalな展開は、しかしそれだけやったら「その他大勢」のバンドという位置に落ち着いたかもしれない。が、こいつらはそこへ奇妙に蠱惑的なストリングスを織り交ぜる。それが↑で書いたようなフィーリングに繋がるのだが、この剛腕でどこか艶かしくそして激キャッチーな展開には抗い難くお耳が惹きつけられまする。

BARONESS meets MELVINSとも書かれていたそのサウンドは、後半にかけてそのタフさを増してイキ、随所で「まるでTORCHE!」みたいな陽性のヘヴィネスをぶっ放しながらズッシズシと行進する。オンリーワンではないが、確実にスペシャルな魅力を放出している痛快盤!

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