COSMIC ROUGH RIDERS/Enjoy The Melodic Sunshine

★★★★☆

いやぁすごく良いです、このアルバム。TFCと同じくグラスゴー出身のCosmic Rough Ridersは、以前に2枚のアルバムをリリースしており、このアルバムは過去の2作品からの選曲に3曲の新曲をプラスした内容になってます。アルバムジャケからもプンプン漂ってくるように、このCRRの鳴らすポップサウンドには、エキゾチックな香りのするサイケデリックな雰囲気が満ち溢れていて、それが特に顕著なのがアルバム前半部。穏やかな日差しの下、葉っぱを吸いながら寝転がっているヒッピーの姿が目に浮かぶような、ゆる〜い感じが最高に気持ち良いサイケポップサウンドが展開されています。そして、「We don't need a revolution in the summertime」と歌うハッピーなTr.6前後からそのサイケな雰囲気が徐々に純化していき、気づくと後半にかけてはピュアという言葉がピッタリ来るような、純粋なギターポップへと変化していきます。そしてこのバンド、他のギターポップバンドにありがちな、音の薄っぺらさが微塵も感じられません。ギター、ベース、ドラムといったバンドサウンドの骨格がすごくしっかりしているのに加えて、そこに完璧なコーラスワークが絡んできて、まさに鉄壁のサウンドを生み出してます。名盤といっても差し支えないような、素晴らしい内容のアルバムです。

Too Close To See Far

★★★

なぜにこの評価かというと、バンドのフロントマンであったダニエルが脱退してしまいまして、ギターのスティーブが新 たなボーカリストとなって再出発を果たしたんですが、前作で見られたエキゾチックな雰囲気が無くなってしまったんですよね。楽曲自体は良質ギターポップって感じで良いメロディーを鳴らしてるんですが、バンドの魅力であったジワジワくるような陶酔感みたいなのが消えてしまっていて、やっぱりダニエルのあのボーカルはすごく重要だったんだなと思ったり。個人的に非常に残念です。



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