CONVERGE/Axe To Fall

★★★★

USボストン産HC、3年ぶりとなる7作目。こりゃまたすげぇ勢いだ。薙ぎ倒し、弾き飛ばし、掻き分けては突き進むその苛烈な音のカタマリに唖然。

猛然と転回して破竹する素晴らしく攻撃的なリズム/ドラムを筆頭に、のっけから待ったなしで炸裂する分厚く熱い音の大行進。キレまくった疾走感から一気に溜め込み音のカタマリが爆裂するTr.1"Dark Horse"、イカれたギター・ソロがこれまた尋常でないテンションのヴォーカルを煽り立てるTr.2"Reap What You Sow"で早々と怒りの臨界点を突破。もはや笑って済ますことの出来ない領域へと突入する決死のタイトルトラックからTr.4"Effigy"へと雪崩れ込むアルバム序盤での鬼気迫るアグレッションは圧巻。

ドゥーミィなTr.5を挟んで再び猛り狂った爆音塊が疾駆を始め、さては先の繰り返しかと思いきや、磨り潰されたスラッジィなリフが非常に不穏な情景を描くTr.7"Damages"あたりから作品はなんだか一気に物語的な深みを増してゆき、破壊的なテンションの中ポッカリと口を開いた絶望的な情感の深淵へと墜ちていくTr.9"Dead Beat"、オワリを告げる警報のようなギター音が鳴り響くTr.11"Slave Driver"といったナンバーが殴りつけるようなインパクトを叩き込んでいく。達観にも近い無常感が漂うTr.12"Cruel Bloom"でのドラマティックな展開、さらにはラスト"Wretched World"において拡がる絶望的に美しい情感が、先の破壊的なテンション、それによりもたらされた茫漠たる光景の昂揚を強く、印象づけ響き渡る。

http://www.myspace.com/converge