スウェーデン発の骨太HARD ROCKIN'バンドによる08年リリース1st。70sロックへの敬愛が感じられる豪快なアンサンブルが、快楽中枢へビリビリと通電。思わずエアギターでも掻き毟りたくなるような、痛快なグルーヴを打ち立てておりまする。
ヴォーカルの歌唱こそオジー風であるものの、全体のニュアンスとしてはサイケに煙った部分は少なく、かなり明快かつ豪快。カラリとしたダイナミズムで空間を喧しく打ち叩くサマに、抗えないキモチヨサを感じます。
ブルージーな紫煙を仄かに燻らせてみたりする部分もありこそはすれ、作中のほとんどは馬鹿みたくポッカリ大口開けた爆音が掴みかかる、アッケラカンとしたノリの良いダイナミズムにまみれてる。"The
Riff"なんていうバンド名以上にバカげたトラックもありますが、問答無用の快爆音で昂ぶらせる空間の絶頂性はかなりのもの。ズブズブと深みに嵌めるドゥーム/ストーナー系の気質はほとんど持ち合わせず、ひたすらラウドでマッシヴな豪腕リフで辺りを埋めていく痛快さがイイ。シンプルで実直な70sロックの純再生産が、逆に新鮮な感触で飛び込んできた好盤。検索し難いバンド名以外は大変気に入った1枚。
http://www.myspace.com/thechair1