BIG ORGAN TRIO/S.T

★★★★☆

ベースにドラム、そしてハモンドB3オルガンというパートにて、極上のファンカデリック・チューンを叩き出す西海岸のトリオによるデビュー盤。聴けば間違いなく身体が即応。メチャクチャ踊れる。
最高だ!

マイク・マンガンの繰り出すオルガン旋法は非常にパワフルでストレート。高スキルの人間がノリノリで直情的に弾きまくると、そこには問答無用で聴き手を躍らせる素ん晴らしいグルーヴが誕生する。いや、ホントにスゲー。ギターいないけど、全くその必要性を感じない。

太っとくウネるベース/タイトなドラムスに対し、手数の多いパーカッシヴな演奏で迎え撃つTr.1"Diva Mode"、軽快なシャッフルビートからメロウな大転調で魅せるTr.2"Number 9"へと連結する序盤で即効ノックアウト。ディストーションにワウを噛ませたオルガン・ノートが感傷的に揺れるTr.3"Holly Roller"は、さながら往年のロッキン・バラードを聴いてるみたい。ゲスト奏者のギター・ソロを中敷に、最後は一気に高みへと駆け抜けていく。で、続くTr.4"Down And Dirty"は、もう完全にロック。ブーストされた屈強なベースライン/磐石のドラムスを基盤に、激ロッキンなソロ・フレーズを弾き倒すマンガンは、腰が砕けそうなほどに格好良い。

でもって捨て曲が一つも無いんだな。ラテンなビート上で幻想的なフルートのインプロヴァイズが揺れるTr.6"Organ Grinder"、ブルージーに捻転するベースラインが黒いグルーヴで空間を殴るTr.7"Dim The Lights"、手を変え品を変え煽りまくるハモンドオルガンに、ハイポジでのささやかなソロでもって応戦するバーニー・バウアーのベース・フレーズが面白いTr.8"Showtime"、トドメとばかりに、高速のファンキー・チューンでエキサイトさせるTr.10"Road Rage"まで手抜きなし。個人的に、今求めていたドンピシャな音。かなり興奮しました。Good!!!

http://www.myspace.com/bigorgantrio