ドイツ産HCバンドによる08年作。か、硬いっ！黒曜石で撃ち抜くような硬質バッキバキのフレーズが高速進行し、クソ喧しいファッキン・ラウドな狂騒をぶっ放しているよ。スタタタスタタンッと跋扈するリズムが始終クッキリとした印を刻み、隊列自体はダラッダラとヤサグレておりながらもその実血も涙もなく整然としたキレ味を発揮する弦楽隊が、イヤンイヤン言う間もなく一挙に突撃侵攻。対するヴォーカルはどうだ！？おっとこちらはインスト陣のクールな轟音閃光とは間逆の、匂い立つほどにオッサンくさいダミ声を擁した人力の熱みでもって吼え立て、雄叫びを上げ煽情する。しまくっているよ。
整然と荒れ狂う激してクールなアンサンブルは、自在に跳ね、飛び、打ちつけ、弾けるように屈強なブレイクダウン、モッシュパートを盛り込みながらのローリング・ソバットを側頭へと連発。さらには合間合間に挟み込まれるSEが小憎いまでの煽情/刷新性を発揮しており、ある時は猛る熱気のクールダウン、ある時は白熱する怒号にガソリンぶち撒けいっそう煽るといった使われ具合で、全域の結束感をバリバリに高めている。猛りの様相としてはハードコア、だけどもリスニング後には高速メタルを聴いたかのような荒涼風景が拡がっていた・・・とでも言おうか、少ぅし変わった聴体験をしたよ。
http://www.myspace.com/backfiremusic